作物 | いちご | |
依頼月日・依頼者 | 20231011 | 営農YMI |
症状:
抽出中の先端部が途中から褐色に枯れこむ。枯れこんでいる部分より下は健全。切断したクラウン部分には病変が認められない。根は全体に白く健全であるが、一部黒褐変したものも認められる。
顕微鏡的所見:
抽出芽の褐変部及び境界部からは病原菌らしきものは検出されなかった。根の褐変部分からは、ピシウムと思われる根腐病菌が極わずかに検出され、バクテリアの噴出菌泥もかなり検出された。
原因:
したがって、本症状は植え付け時に機械的損傷を受けて傷がついた部分から上の分が枯れたものが主因と思われる。また、根は全体にきれいであるが、一部の根は根腐れを起こし、ピシウムがわずかに寄生するほか、多犯性の青枯病菌もある程度寄生しているのではいかと思われる。
対策:
病原性の強い炭疽病菌など寄生が認められないので、しばらく様子を見る。青枯病も気温が下がれば落ち着くとされているので、様子を見る。但し、機械的損傷を受けた程度の高いものがあば植え替えする必要があるほか、青枯病の程度が進むまないよう、過湿に留意した管理を徹底することが大切と思われる。
(参考原図)